愛知県碧南市の西方寺に行ってきた!


碧南市 西方寺の建物は、浄土真宗寺院としての威厳と、城郭を思わせるような武骨で力強い佇まいが大きな特徴です。特に、太鼓堂(隅櫓)築地塀が際立っています。

​🏯 西方寺の建物の主な特徴

​1. 太鼓堂(隅櫓)

​西方寺の建物のなかで最も特徴的で目を引くのが、境内の北東角に建つ太鼓堂です。

  • 完成時期: 文久3年(1863年)
  • 外観: その姿は仏教建築というよりも、**城郭の「櫓(やぐら)」**のように見えます。土蔵の端にそびえ立ち、シャチホコまで取り付けられており、道行く人に強烈なインパクトを与えます。
  • 歴史的役割: 明治4年(1871年)には、この太鼓堂が「新民序」という学校の校舎として使われ、碧南市の学校教育発祥の地となりました。

​2. 本堂

​数十年かけて造られた歴史ある本堂です。

  • 着工時期: 寛政12年(1800年)に着工し、完成までに数十年を要しました。
  • 特徴: 大規模な真宗大谷派の寺院にふさわしい、重厚で威風堂々とした佇まいです。平成の半ばに大改修が行われましたが、古い木材も生かされています。

​3. 築地塀と山門・薬医門

​境内を囲む構造も、寺院特有の厳かさに加えて強固な印象を与えます。

  • 築地塀(土塀): 太鼓堂と同じく文久3年(1863年)に完成。非常に分厚く立派な築地塀で、その分厚さは塀の内部を人が通れるような錯覚を与えるほどです。
  • 山門(四脚門): 左右に築地塀を従え、威厳があります。
  • 薬医門: 庫裏の前にあり、通常であれば山門として通用するほどの立派な造りです。

​これらの建造物、特に太鼓堂や分厚い築地塀が、西方寺に「戦闘的なたたずまい」「城のような印象」といった独特の風格を与えています。